越谷市 議会報告 令和6年9月議会 斎藤ひでと

サンシティ 活動報告

越谷市、2024年9月定例会のリポートです。

議会リポート はじめに

議場

令和6年9月定例会は、9月2日から9月26日まで開催された。決算認定も含めた市長提出議案34議案と追加議案1件が提出され、賛成多数または、全員一致により全ての議案が可決、認定された。更に議員による市政に対する一般質問も活発に行われた議会となった。
 さて、本年も全国的に猛暑となった『夏』であったが、9月になっても35度近くの気温も記録し全国各地で異常な暑さが続いた。8月17日には、越谷市においても気温38.5度を記録し、異常とも言えるこの気候は今後どうなっていくのだろうかと不安を感じる。日本は『温暖湿潤気候』と認識しているが、もはや温暖という文字に疑問さえ感じる。温室効果ガスによる地球温暖化などが一つの要因として挙げられているが、まさに今、気候変動が起きているともいえる。更に8月末から発生した台風10号は、数日に及び迷走しながら甚大な被害をもたらし、そして9月21日、石川県能登地方にいおいては、前線や低気圧の影響で線状降水帯が発生し、過去に見ない記録的な豪雨(1時間あり、121mm)により甚大な被害を及ぼしたのは、つい先月のことだ。大規模災害は、前触れもなく急におとずれる。越谷市においては、過去の経験からも河川の整備など国や県と連携を図りながら整備していかなくてはならないが、想定を超えた災害が起こることも考え、日ごろから防災に関しての意識を高めていかなくてはならない。大規模な地震や、今まで以上の大雨の時、自身が避難する『避難場所』がどこに設置されるか、改
めて避難場所の確認をしておかなくてはならない。地震、雷、火事、親父とは言ったものの、ここ数年では地震、洪水、火事、親父となっているように感じる。(勿論、雷も恐怖だが)

核兵器禁止条約オブザーバー参加を求める件

核兵器禁止条約

9月定例会において、請願者11名と紹介議員5名により越谷市議会あてに以下内容の市民請願が提出された。 
 請願の要旨は、『日本政府は、来年3月に開催予定の核兵器禁止条約第3回締約国会議にオブザーバーとして参加すること』請願の理由としては、(以下略文)核兵器のない世界に向けた国際的な機運が高まっている。国会及び政府におかれてはこの機会を逃すことなく、核保有国と非核保有国の橋渡しに努めるなど主導的役割を果たすことを求められている。核兵器禁止条約は2回の締約国会議を経て、核兵器の非人道性を再確認するとともに、核被害者援助など、条約の内容を実現する方策と具体的な手順や行動の方針が示されている。この会議には、核保有国やその同盟国の多くが参加していないことが大きな
課題とされているが、核保有国やその同盟国の多くが参加し議論がおこなわれることが、ますます重要だ。核兵器廃絶の実現に向け特別の役割と責任を負っていることから、要旨に記した項目を要請する旨だ。核兵器禁止条約とは、核兵器を「非人道的で違法」とした条約で核兵器を完全に廃絶することを目指し、核兵器の開発・保有・使用・威嚇・援助などすべてを禁止している。しかしながら、現在核兵器を保有している国は、条約に批准せずにいることも事実である。核の傘にある日本は、米国との関係や、国際的な立場も配慮しながら慎重な態度をとらざるを得ない状況も理解できなくは無いが、核兵器廃絶に向けた国際気運の高まりは、昨今のロシアや北朝鮮の行動からしても、ますます高まっているものと考える。本請願は、私の所属する総務常任委員会で審査され、採択された。本会議でも賛成多数によって採択されたが、この意見書を提出したことによって、日本がオブザーバー参加するとは限らない。戦後80年を迎えようとしている日本の行動力が世界から問われているのは間違いない。

越谷 サンシティ審議会設置

越谷サンシティ

 令和5年6月定例会においての市民請願を受け、市長の付属機関として今後の越谷サンシティのあり方に関する審議会を設置することになった。本議案は、その付属機関の委員や任期、報酬などを定める条例である。この付属機関の概略であるが、委員25名、任期は市長の諮問に対して審議会が答申するまでの期間で、審議会参加時の報酬は日額8,500円、更にファシリテーターを設置し審議会を円滑
に進行するものとした。委員25名については、学識経験者7人、関係行政機関の職員2人、公共的団体等を代表する者10人、公募による市民等6人だ。昭和54年、1979 年築のサンシティはこれからどういった方向に進むか極めて重要な課題である。越谷市の今後を左右するであろう、この交流拠点のにぎわい創出は、丁寧にじっくり議論されなければならない。一方で設備の老朽化もあり、修繕しながら運営していかなくてはならないことも事実であることから、もたもたしてもいられない。尚、供用開始は、審議会の答申後、基本設計、実施設計、改修工事を経て、2029年以降の予定だ。

越谷新方川沿いに調節池整備計画 治水対策

調節地

県土整備部は、利根川水系中川・綾瀬川ブロック河川整備計画を変更した。変更内容は多くあるが、その一部として越谷市総合体育館の対岸付近に、調節池を新規整備の計画だ。

想定規模は、55万また、中川合流地点に水門を設置することも組み込まれている。
県は、令和4年9月4日から10月3日までの期間で、県民コメントも受付広く意見を収集。整備が決定しても用地の買収や諸課題が予想されるが、ますます激甚化する災害に対応するために、速やかに計画が実行されることが期待される。

越谷市看護師等修学資金貸与条例を廃止する条例制定について

看護師

 本事業は、市内の看護師等を確保するために平成23年4月より実施してきた。貸与制度の概要は、看護師等の養成施設の修学資金を貸与し、卒業後に市内医療機関に貸与期間と同じ期間勤務した場合、その返還を免除するものである。現在、市内医療機関では、看護師等の必要数を充足できていない状況にあり、今後の高齢化による看護ニーズの増加などを踏まえると、市内における看護師需要はますます増大し、更なる看護師確保が必要になる。本事業は、貸与者数が減少傾向にあるとのことと、貸付金の免除後の定着率が低い状況にあり、今後は新たな人材確保の取組として給付型の助成金に転換していく予定だ。現在も少なからず現行制度を利用している市民もいることから、本条例は、令和8年4月1日から施行される。条例廃止に伴い、新制度の策定も重要だが、看護師の定着という観点から言えば、その職場が『働きやすい職場』であることが欠かせない。入り口としての、金銭的な助成も有効かもしれないが、継続して勤務してもらうためには、看護師等に対しての働き方(育休など)や、賃金、過酷な労働環境など様々な処遇改善が求められている。

しらこばと運動公園第2競技場人工芝化について

しらこばと運動公園第2競技場

しらこばと運動公園第2競技場の人工芝化について質問した。(以下略分)
質問)本年はスポーツ・レクリエーション都市宣言50周年ということもあり、ますますスポーツや運動する機会を増やす取組も期待されている。昨年の9月の定例会でも同質問をしたが、現在のしらこばと運動公園第2競技場の人工芝化について進捗状況や新たな課題などお聞かせ願いたい。

問)土のグラウンドを人工芝化することにより、雨や雪の後でも短期間でグラウンドが回復し使
用できることや、雑草が生えないため草刈りをする必要がない。コートのラインを引く必要がな
く準備時間が短縮できるなど、利便性や利用率の向上が期待できる。温度上昇対策について業者から聞き取りをする中で、グラウンドの温度上昇を抑え、環境にも配慮することができ、さらには費用も抑えられる施工方法もあることが分かった。今後は、しらこばと運動公園競技場の人工芝化について市長部局と調整し、協議の上、検討を進めてまいる。

市長公約でもあるこの事業は、サッカーファン・スポーツファンにとっては『宝』になることは間違いない。一方で、人工芝化が実現するとなると、利用希望団体が増加し、既存利用者が今まで通り利用で
きなくなることも懸念されるため、ある程度の配慮も必要だと考える。20年前に国体成年女子サ
ッカーが行われた地が、再び脚光を浴び市民の生涯スポーツの場となることを期待する。

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